Q&A 『平屋の音響対策 騒音対策について』
こんにちは。平屋専門建築士の長沢です。
今回は“音”をフォーカスいたします。
暮らしの中で色々な音が入ってきます。
同居する家族の生活音や外部からの騒音、逆に心地よい音色など妨げたい音もあれば取り入れたい音もありますが、
平屋はワンフロアになっている分、二階建て以上の住宅と比べて、室内外を問わず音の影響を受けることが多いといわれます。
今回は、平屋の音響問題の原因と、騒音対策、音楽を楽しむ空間の作り方をご紹介します。
まず、室内から音が発生する原因ですが、2つ挙げられます。
1.水回りが隣接している場合
お風呂・キッチン・トイレ・洗面台などの水回りから生じる音も、隣接した部屋では音の影響を受け、ストレスになることもあります。
水を流す音はもちろん、洗濯機を回した際には大きな音と振動が発生します。
そのため、水回りはなるべく1か所にまとめることで、音の発生源がまとまり、隣接する部屋に与える影響を少なくすることができます。
2.リビングと寝室が隣接している場合
家族の生活リズムが異なり、リビングのテレビの音や家族の話し声等は、静かに休みたい寝室にいる人にとってはストレスになります。
これらのケースでは、音が発生しやすい水回りやリビングと静かに過ごしたい部屋の間に、廊下や収納など別の目的のスペースを配置し、緩衝の役割を持たせることで解決することができます。
またどうしても隣接する場合はグラスウールなどの断熱材を壁内に充填することによって解消することが出来ます。
二階建て以上の住宅だと、一階はリビングや水回りのように家族共有のスペース、二階より上は寝室のように個人の部屋のケースが多いと思われます。
このような場合は、フロアが違えば音や振動が壁を伝ってくることが無いため問題にはなりませんでしたが、平屋では壁からダイレクトに伝わってくることになるため、対策が必要となってくるのです。
次に、屋外から受ける音の影響ですが、2つ挙げられます。
1.すべての部屋が屋根との距離が近い
平屋はすべての居室から屋根が近く、雨音はダイレクトに伝わり、居室に響くことがあります。
2.道路との距離が近い部屋がある
道路に面した居室だと道路から発生する、車やバイクの排気音・道路工事の音・通行する人の話し声が気になることがあるかもしれません。
屋根から受ける音に関しては、天井や屋根裏空間に十分な厚みの防音材や気密性の高い断熱材を敷き詰めることで、天井裏の空間に響く音を減らすことができます。
特に、断熱材のグラスウールは中~高音域に対する防音効果が高く、合わせて断熱効果もあります。
また、居室内で発生する音に関しても、天井裏の空間で反響し別の居室に音が届くこともあるため、室内から発生する音の対策としても有効です。
道路から受ける音に関しては、周辺環境の様子と居室の機能や過ごし方を事前に十分に検討し、居室のレイアウトを決めることで未然に問題を防ぐことができます。
このように、音の問題が懸念される平屋でも音の発生源と影響を見極めて、居室のレイアウトを決めることで、室内で音楽や映画を楽しむことができます。
また、建材に使われる無垢材は、木材の多孔質の性質を活かして、吸音性に優れているため、発生する音も角がなくなり快適に過ごすことができる空間となります。
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二級建築士/宅地建物取引士