Q&A『平屋ならでは!勾配天井の魅力とは』
こんにちは。長沢です。
家づくりを検討する際に間取りや生活動線に代表されるような平面計画はもちろん大事ですが、実際にその空間が立体的にどうなっているのか断面構成を考えることもさらに大切です。
平屋においては二階建て住宅のように吹き抜けを設けたりすることが無く、空間が立体的にどうなっているか断面方向を見落としがちです。
しかし断面方向、特に天井に着目するとさらに豊かな空間構成となること間違いなし。
平屋では二階が無い為、勾配天井にすることで開放的な空間を作りやすくなります。
では勾配天井とは一体どのようなものなのでしょうか。
読んで字のごとく勾配のかかった天井ですが4つのメリットがあります。
1.空間に開放感がでる
天井が高くなる為、上方向に開放感が生まれます。特にリビングなどの滞在する時間が長い時間において勾配天井を設けることで、室内での時間を快適に過ごすことができます。
また一般的な住宅における天井の高さは2400mmとされていますが、平屋のように1フロアしかない場合は2400mmの高さの天井が続く単調な空間になってしまいます。
二階建て以上の住宅のように階段があれば部分的に天井の高さが変化し空間に豊かさが出てきますが平屋ではそうはいきません。
そのため平屋において勾配天井を設けることは空間に開放感やメリハリの創出につながります。
2.窓を併設することで明るくなる
勾配天井を設けるだけでも開放感が生まれますが、ハイサイドライト(高窓)やトップライト(天窓)を天井付近に設けることで空間に明るさがもたらされます。
あまりにも高い場所に窓を設けるとメンテナンスに手間がかかりますが勾配天井×高い窓の相性は抜群です。
平屋では隣地に家が建っている場合、日当たりの面で劣ってしまいますがハイサイドライトやトップライトを設けることで、家の内部まで太陽光を取り入れることができます。
3.通気がよくなる
暖かい空気は上に、冷たい空気は下に移動するため勾配天井により高さの違いを生み出すことは温度の違う空気の居場所を意図的に作ることになります。
勾配天井に換気窓を設けると上に溜まった暖かい空気を効率的に逃がしてあげることができます。
またシーリングファンと併設することでより効率の良い換気ができるほか、冬場は勾配天井付近に溜まった暖かい空気を撹拌することで部屋全体の温度低下も防ぐことができます。
4.デザイン性に優れる
勾配天井のある居室ではその勾配を活かした内装デザインをすることが可能です。壁と同じくクロス張りでも問題ありませんが、
勾配に沿って木の目地を走らせたり、梁をあえてむき出しにすることで空間にアクセントを与えてくれます。
さらには天井に張る木の色味や梁の仕上げ方によっても印象を左右することができる為、勾配天井はデザイン性に優れていると言えます。
このように平屋では勾配天井にすることで魅力あふれる豊かで開放的な空間を生み出すことができます。
居室を作るうえで断面構成というのはとても重要になる為、平屋でも積極的に断面方向の設計を検討することをオススメします。
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二級建築士/宅地建物取引士
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