家づくりQ&A

Q&A 平屋をあとから増築などで二階建てにすることは出来ますか?

2023.10.02

こんにちは。長沢です。

住宅は長きにわたって世代を超えてお住まいになられますので、その時代によってご家族構成やライフスタイルの変化も少なからずございますよね。その時に必要に応じてリフォームをしたり、場合によっては間取りを変更するいわゆるリノベーションをしたり、その時々のライフスタイルに合わせて住宅を住み継いでいくこともとても大事なことと思います。

今回は増築に関するQ&Aです。

 

Q.平屋をあとから増築などで二階建てにすることは出来ますか?

 

A.工事的には可能ですが大きくは二点、確認事項がございます。

まず一つ目は、構造的なことです。あらかじめどの位置にどれくらいの大きさで増築するかを想定して設計していればいいのですが、そうではない場合、1階部分の重さのみを支える前提で設計されているので、構造にかなり負担がかかってきます。
その場合、構造的なチェック、検討をして1階の柱・梁や基礎などにどれくらいの補強が必要かどうかをしっかりと確認します。

建物の構造上の問題がクリアになったら、二つ目の法的に問題ないかを確認する必要があります。もちろん建蔽率や容積率、斜線制限や高さ制限をきちんと遵守しなければなりません。つまり増築したことによって前述の法的制限に抵触してしまうようでは当然NGです。

上記の構造と法令遵守がクリアになって初めて増築工事に取り掛かることが出来るわけですが、そう考えると、平屋をあとから増築で二階建てにするのはそんなに簡単なことではないです。

平屋部分に2階を乗せる工事は昔から『お神楽』といって一般的に行われてきましたが、現在ではケースとしては少ないようです。
昔は今に比べると耐震のこともそんなに細かくはなかったのですが、阪神淡路の震災の時もこの『お神楽』によって増築された家屋が大きな被害を受けたようです。
増築は単なる間取りや使い勝手で行ってはいけません。増築後の建物全体の構造が安全かどうかをしっかりと考慮して、必要な補強を確実に行うことがとても大事です。

もちろん敷地に余裕があれば横に増やす方法もありますが、増築した部分と元の家屋とで耐震性、耐久性に差が生じたり、境目の所に狂いが生じたりする危険性がありますので、やはり専門家に相談したうえで、しっかりと構造的な確認をする必要がございます。

千葉で平屋をご検討の方は是非DAISHUにご相談ください。

これまでに培ったノウハウや経験と実績から、将来にわたってご家族が快適に暮らせるオンリーワンの住まいをご提案させて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします!

この記事を書いた人
長沢 逸郎
住宅アドバイザー

二級建築士/宅地建物取引士